３月の今日の一本　
これより前の日記　
　

　地元に行って、Ｋちゃんに会ってきた。
　実際にはちゃん付けでは呼んでいないのだけど、便宜上。

　高校時代からの付き合いなので、もう人生の半分、こうして好きな本の話や、友達の話をしたりしつつ、ご飯を食べたりしている訳だ。

　晩ご飯は、イタリアンのお店だった。
　食後のコーヒーを飲んでも、まだ少し時間があったので、彼女のお家にお邪魔する事にした。

　クルマが別々だったので、ちょっと迷ったりもしたけれど、無事着いて（携帯って便利だよね）、お茶を入れてもらって話し込む。
　そろそろ帰るか、という段になって、「Ｋちゃんの家に来るのに迷ってしまった・・・と、今日の日記には書いておこう」と呟くと、「更新してないけどな！」と突っ込まれた。

　いやまったくだ。

　そんな訳で、今日から日記を再開する事にする。
　きっかけなんて、いつもこんなものなんだよね、と思う。

　しばらく日記をお休みしていた。

　以前から、「少し休もうかなあ」とは思っていた。
　でも、「休む時には、ちゃんと告知をして、期限を作って休もう」と思っていたハズだったのだった。

　でも、結局はこれだ。

　何か特別な理由があった訳じゃない。
　強いて言えば、何もなかったからなのかもしれない。

　それまで、毎日少しずつでも書いていた事で繋いできた糸が、切れかけている事にある日気付いた。
　最初はその糸を、一生懸命縒りあわせてみたり、無理に繋ぎあわせようとしてみたりしていたのだけれど、やっぱり無理だったのだと思う。
　「もういい」、と思った。
　「もう必要ない」と。

　そうして、その糸は完全に切れてしまった。

　仕方がないから、しばらく流れに身を任せてみる事にした。
　一度流され始めてしまうと、その流れに逆らって立ち止まる事は、ずっと立ち止まっている事よりもエネルギーを使う。

　そうして、２か月近く、流されていたのだ。

　時々、水の中にきらきらしたものが見えた。
　ドアを開けたら、空気がとても甘いにおいだった事。
　ベランダに、どこかから運ばれてきた花びらが、はらはらと散っていた事。
　相方が買って来てくれた鍋がとても可愛かった事。
　そんな時に、「日記を書きたいなあ」と思った。
　「やっぱり必要なのかなあ」と思った。

　事件という程のものが起こらない私の日常は、ほうっておくとさらさらと流れてゆく。
　ニンゲンというのは忘れてゆくイキモノだから、書き留めておかないときっと忘れてしまうだろう、些細だけれど愛すべき、ちいさな事々。

　やっぱり書き留めておきたいな、と思った。
　始めた時と同じ、純粋に自分の為だけに。

　そんな訳で、ひっそりと再開。

　「ロードオブザリング」を見た。

　今、世の中はファンタジーがブームなんだそうだ。
　「ハリーポッター」シリーズがベストセラーになったのは記憶に新しいし、スティーブン・キングもファンタジー小説を書いたりしているらしい。

　「ハリーポッター」は結局見に行っていない。
　私と相方は大変な出不精なので、「ハリーポッター」も「見たいね」、「そうだね」などと言っている内に時機を逸してしまったのだった。

　そこで、「ロードオブザリング」。
　雑誌の紹介を見ても期待感はあったし、CMもよかった。
　どうしても今度こそは劇場で観たかった。

　この時期は相方が期末でどんどん忙しくなるので、月末が近くなればなるほど、出掛けるのが無理になってゆく。
　本当は少しだけ体調が悪かったのだけれど、頑張って出掛ける事にした。

　・・・観に行ってよかった。
　本当に圧倒される、その世界観、映像美。
　ファンタジーものが好きな人や、ＲＰＧをプレイした事がある人なら、きっと感じるところがあると思う。

　相方と２人で、シーンごとの美しさや、小物や、小さな演出の数々を飽きる事なく話し続けた。
　原作は途中で挫折してしまったのだけれど、もう一度挑戦してみようかな、と思った。

　映画も、もう一度見に行きたいなあ・・・。

　銀行に向かう途中に、割と大きな公園がある。

　大きいと言ってもそれは面積の事だけで、ただただ広いスペースの周りに、控えめに砂場やぶらんこ、すべり台などが置かれた普通の公園だ。

　この季節、その公園はいつもより少しにぎやかな雰囲気になる。
　そこには沢山の桜があるのだ。

　今日、自転車に乗って、そこの横を通り抜ける時、楽しそうなグループを見た。
　いわゆる公園仲間なのだろう、お母さん達と、その子ども達。
　沢山のシートを繋ぎあわせて大きなシートにして、そこでお弁当を広げていた。

　なんだかいいな、と思った。

　暖かい日差しと、満開の桜、楽しげな笑顔達。
　そこには確かに、急いで来た春があった。

　ダイエット中なのだ。

　色々あって、気付くと随分ヤバい事になっていた。
　誰に何を言われたという事ではなくて、このままだと自分がツライ。

　そんな訳で、ここしばらくの間に増えたと思われるカロリー摂取を元に戻す事にする。
　量にすれば大した量ではないけれど、何しろ運動量が少ない私。
　微妙な量でも削って行きたい気持ちなのだ。

　並行して、テレホンカードダイエット、とやらを始めてみた。
　テレホンカードをお腹に貼るだけのお手軽ダイエットなので、さすがに効果は期待してないのだけれど、これ、意外といいかも。

　テレホンカードの磁気のセイ（？）なのか、ほんのりお腹が暖かい。
　それと、常にお腹に異物感があるのがいい気がする。

　とりあえずこのまま、経過を見てみる予定。
　４月１０日までに、元に戻るといいな・・・(;_;)。

　ほんの冗談だったのだ。

　うとうとと、また眠り込みそうになっている相方に向かって、「寝ちゃったら罰として、たい焼き買って来てね」と言ってみた。
　この辺りにはたい焼きを売っているお店はない。
　勿論、ほんの冗談だったのだ。

　ところがだ。
　彼は「たい焼き」と聞いて、無性に食べたくなってしまったらしい。インターネットに接続して、近くにたい焼きを買える場所がないか探し始めてしまった。

　そして、十数分後。
　「じゃ、ちょっと買ってくるから」と出掛けてしまった。
　重ねて言うけれど、近所にたい焼きを売っているお店はない。彼はたい焼きを買う為に電車に乗ったのだ。

　帰ってきた相方は、まるまるしたたい焼きを４匹買って来てくれた。
　そのお店は、いわゆる“行列の出来る店”なのだそうだけれど、本当に行列が出来ていたのだそうだ。

　確かにたい焼きはおいしかった。
　満足満足(^-^)。

　ところで私、ダイエット中なんだけど・・・(^^;。

　急に冷え込んだせいか、夕方くらいからずっと頭痛がしていた。

　そういう時、いつもの私ならあっさり布団にもぐり込んでしまう。
　けれど今日は、やめておいた。
　せっかく布団を干して、タオルケットとシーツを洗ったのだ。出来たら寝る時に、その気持ち良さを存分に味わいたかった。

　やせ我慢はよくない。
　相方が帰ってきた１２時頃には、頭痛はかなりひどくなっていた。

　仕方なく、風邪薬を飲む事にする。
　お腹は空いていたけれど、相方の食べていたご飯を一口もらって、それで薬を飲んだ。

　そういうのは、割といつもの事。
　だから今日もまったく気にしていなかったのだ。
　だけれど今日は、予想外に体調が落ちていたのかもしれない。

　しばらくして、激しく胃が痛みだした。そりゃあもう、どうしようもないくらいに。

　慌てて、ホットミルクを入れて飲む。
　今まで、こんな目にあった事なかったから油断していたなあ。
　仕事で疲れている相方に、心配を掛けてしまってしょんぼり。

　薬は用法・用量を守ってお使い下さい(^^;？
　身をもって体験ってこういう事だよね。

　昼ご飯はよくおじやを作って食べている。

　以前は普通の鍋を使って作っていたのだけれど、最近は「峠の釜めし」の器を使って作っている。
　「峠の釜めし」は「おぎのや」という会社が作っている駅弁だ。その器は益子焼きで、繰り返し使う事が出来る。なかなかお得だ。
　鍋を使うとどうしてもご飯がこびりついてしまって洗うのが大変だけれど、「峠の釜めし」の釜はあまりご飯がこびりつかないし、焦げ付かしてしまっても、少し水に漬けておけば洗うのも簡単。すごく重宝しているのだった。

　今日のお昼もおじやにしようと、水を入れて火にかけた。
　・・・何かがおかしい。

　先日からヒビが入っているな、とは思っていたのだ。
　そのヒビが、決定的なものになってしまっていたらしい。
　水がお湯になる間もないほど、水が漏れてしまっている。

　こりゃダメだ。
　がっかり。

　また実家から釜を貰ってくるとしようか。

　朝から雨。
　こんな日は布団の中が気持ちいい。

　私も相方も、週末からずうっと具合が悪いのを引きずっていて、ここにきてそれがピークに達したらしい。
　２人とも、朝ご飯も食べられない状態だった。

　それでも休む訳にはいかないと、彼は会社に出掛けていった。
　私はそんな相方を、せめて笑顔で迎える為に布団にもぐらせてもらう事にした。

　申し訳ないなあ、と思いながら、つらつらと眠りに落ちてゆく。
　お昼頃に目が覚めたけれど食欲はない。けれど、食べなければ薬も飲めないから頑張ってレトルトのおかゆをお腹に入れる。

　ご飯を食べて薬を飲んだ事で、体も暖まって少し楽になった。
　再び横になってマンガや本を読む。

　夕方には随分楽になって、夜、無理をして早めに帰ってきた相方を笑顔で迎える事が出来た。

　明日は元気になれるといいな(^-^)。

　今日は晴れたし、具合も少しよくなったので掃除機を掛けていた。

　ゴミが溜まっているのか、少し吸い込みが悪いなあ、とは思っていた。だけど、どうせなら今日の掃除が終わってからパックを変えればいいや、と気にせず掃除を続けていたのだが。

　ぷつん。
　まさにそんな感じで、掃除機が止まってしまった。
　「あれ？」
　電源オンを示すランプは消えてしまっている。
　慌ててコンセントを確認する。勿論コンセントは大丈夫。

　おや？
　スイッチを入れる。入らない。
　もう一度押す。やはりランプはつかない。

　うんともすんとも言わない。

　とりあえず、ゴミのパックを変えてみた。
　勿論動かない。

　・・・まさか、壊れちゃったの(^^;？
　他の電化製品と違って、掃除機は結婚のお祝いに実家の妹達に買ってもらったものだから、比較的新しいのに。
　ショックー。

　仕方がないので、相方が帰ったら見てもらおうと、隅によけておく事にした。

　しょんぼりしつつ、手を洗うために洗面所に行く。
　・・・？
　灯がつかない。

　ここに来てやっと、ブレーカーが落ちている事に気付いた。
　どうやらヒーターと並行して使っていたのに、ハイパワーにしたのがいけなかったらしい。

　いやあ、失敗失敗(^^;。
　・・・壊れたんじゃなくてホントよかったなあ。

　相方は、久々に終電にも間に合わなかった。
　金曜日が土曜日になってから、「今日はタクシーで帰るよ」と電話があった。

　電話の後、少し眠り込んでしまい、気がつくと１時間ほど経過していた。
　慌てて起き出し、彼が帰ってきたらすぐに眠れる様に準備をしたり、部屋を暖めたりする。後はまた、布団に戻って本を読んでいた。

　雨は大分激しく降っている様だ。
　窓を閉め切っていても、ぱらぱらと、寸断無く雨の音。

　他には何の音もしない。

　ふいに、車のエンジン音が聞こえた気がした。
　慌てて、表の道に面した部屋へと駆けてゆく。
　窓を細く開けると、案の定タクシーが止まっていた。

　それにしても。
　自分のいる部屋と反対側の部屋に面した道路に車が止まったのが判るのに、朝の目覚ましで起きられない事があるのはどうしてなんだろう・・・。
　ちょっと疑問。

　今日の相方は休日出勤だった。

　めずらしく私も最寄り駅まで歩きで迎えに行き、お出迎え。
　折角なのでご飯を食べて帰った。

　散りかけた桜を見上げつつ帰る。
　薄桃色の花びらで、歩道はまるで水玉模様。

　「今年も結局、お花見には行けなかったね。」

　それは勿論残念だったのだけれど。
　こうして２人で桜を見上げる事が出来ただけでも充分だな、と思った夜だった。

　映画のＣＭとして、嫌いな方法が２つある。

　まず、映画館から出て来た人達にマイクを突きつけて感想を聞くアレ。
　どんなにいいものも、あれをやられるとつまらなく見える。

　もうひとつ、「アカデミー賞　○部門受賞」とかっていうアレだ。
　賞なんか取っても取らなくても、いいものはいいし、面白くないものは面白くないのだ。

　今回、「ロードオブザリング」はアカデミー賞受賞前、「アカデミー賞　１３部門ノミネート！」とＣＭをやっていた。
　実際には４部門受賞だったので、どんな風にＣＭが変わるのか見物だな、と思っていた。

　やっと今日、その新しいＣＭを見る事が出来た。
　「アカデミー賞、最多４部門受賞！」

　・・・嘘ではない。
　ちなみに「ビューティフルマインド」は「主要４部門受賞」ってやっていたけれどね(^^;。

　あんなＣＭ流してると、つまらなそうに見えるじゃないか。
　あんなに「スゴイ！」と思わされた映画を、そんな風に扱わないでほしい。

　いいものはいいし、面白いものは面白いのだけど・・・。